学問を社会に生かし、また社会の重要問題を解決する中で新しい学問を育むことを生涯の研究目標としています。30歳頃、当時の最重要課題であった公害問題の解決に触媒の観点から取組みました。その結果、環境触媒という新しい学問の創生に貢献、欧米の著名な大学、研究所にも招かれ、とても高い評価を受けました。その時の喜び、感激が、産業革新のためのコンピュータ化学を世界に先駆けて進める原動力にもなっています。
大学における基礎的な学問も社会のニーズと結び付いた時、大きく発展します。ただ、象牙の塔に閉じこもっていては、社会の課題を知ることは出来ません。多様な産学連携研究を推進するとともに、客員教授・准教授として様々な産業分野のリーダーを招聘し、ご指導を受けることにより、社会の重要問題を常に皆が把握できるよう工夫しています。また、世界中から研究者、留学生を集め、日本人との生きた交流も進めています。