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インタビュー

山家 智之(やんべ ともゆき)教授
2008年9月号(第11号)掲載 東北大学加齢医学研究所 山家 智之(やんべ ともゆき)教授

命を支える実感 人工心臓の研究

先生がこれまで研究をなさっていて最も喜び・やりがいを感じたのは、どのようなときでしょうか。

大学院時代、開発していた空気圧駆動型の補助人工心臓が、臨床試験に移ることになり、私が以前、勤務していたうちの関連病院で埋め込み手術が行われました。つい先月まで病院に勤めていた私が、今度は、大学から人工心臓を持って現れたので、看護婦さんに驚かれたものです。患者さんは無事、手術室から病室へ戻り、実際に役に立つんだなあ・・・と、実感し、ちょっと感動しました。

先生がこれまで研究をなさっていて最も苦労・苦心なさったのは、どのような点でしょうか。

日本では、医療資源の許認可が世界で一番遅いと言われています。がんの薬など、世界中で認可されていないのは、日本と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)だけ、と言われる始末です。人工心臓では、製造認可が下りるのに15年、保険請求ができるまでに20年、世界で一番遅い審査を経ている間に、海外の製品は型遅れになり、治療試験のやり直しで、その間にも心臓病の患者さんがどんどん死んでいます。日本では政府の医療機器の許認可システムの抜本的見直しが必要です。




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