近年の産学官連携の活発化・多様化に伴い、利益相反など様々なリスクへの懸念が取りざたされています。公正な教育・研究を担う大学には、産学官連携活動を通じて研究成果を社会に還元すると同時に的確なリスクマネジメントを行うことが常に求められています。東北大学では平成１７年３月に利益相反マネジメントポリシーを定め、その基本方針に基づき利益相反マネジメントの運用を開始しました。以降は社会情勢の変遷など産学官連携を取り巻く状況の変化にも対応すべく、随時見直しを重ねながら実績とノウハウを蓄積してきました。

平成２７年９月、東北大学は、文部科学省の産学官連携支援事業委託事業「産学官連携リスクマネジメントモデル事業（利益相反マネジメント）」に採択され、 平成２８年度にかけて利益相反マネジメントモデルの構築とそのモデルを全国的に普及するための事業を実施しました。これまでの蓄積を中心にまとめた「東北大学モデル」はその成果のひとつであり、東北大学での実践が基礎となっています。

本サイトは、全国の大学がリスクマネジメント体制の構築や見直しをする際の参考となるよう、この「東北大学モデル」を紹介することを目的としています。加えて、全国の大学のリスクマネジメント担当者の方々を対象とした研修会等や相談窓口を通して、平成２９年度以降も委託事業の他の採択機関及び協力機関と連携しながら産学官連携リスクマネジメントネットワークの構築・拡充に努めていくための情報発信の場としての機能も果たします。