2010・6・3
軟X線多層ミラー形状の乱れを 0.1nm精度で制御する技術の開発 |
2010・6・3
超高感度センサーや量子コンピューターに 新たな展望超伝導体への磁気注入に、 世界で初めて成功 |
本学多元物質科学研究所の津留俊英助教と羽多野忠助教の研究グループは、軟X線多層膜ミラーの反射波面を、0.1ナノメートル精度で制御する新技術の実証実験に成功しました。軟X線は可視光の1/10から1/100 程度の短い波長の光です。通常の“レンズ”や“ミラー”は使えませんが、2種類の物質を交互に積んだ 多層膜ミラーで反射させることが可能です。本研究で開発する0.1ナノメートル精度の結像技術は、次世代の顕微鏡や望遠鏡のキーテクノロジーとして注目されています。本成果は、日本放射光学発行の会誌『放射光』5月号に掲載され、同誌の表紙を飾りました。 |
本学金属材料研究所の高橋三郎助教、日本原子力研究開発機構先端基礎研究センターの前川禎通センター長、IBM アルマデン研究所のStuart S. P. Parkin 博士、Hyunsoo Yang 博士、See-Hun Yang 博士らの研究グループは共同で、超伝導体へスピンと呼ばれる磁気を注入して超伝導を制御することに世界で初めて成功。超伝導状態でのスピン(磁気)が通常の状態に比べて100万倍も安定であることを見出しました。この研究成果は、超高感度センサーや量子コンピュータなどの量子計算デバイスへの応用が期待され、英国科学誌『Nature Materials』のオンライン版(6月6日付)に掲載されました。 |
2010・6・21
工業分野などで利用される「フラーレン 構造体」の機能制御・応用開発にむけた、 先駆的な研究成果 |
2010・6・24
従来の「非小細胞肺がん」化学療法の 成果を上回る、遺伝子診断を基にした 新治療法を確立 |
本学大学院理学研究科の飛田博実教授の研究グループは、名古屋大学の研究グループ、株式会社イデアルスター、高輝度光科学研究センター、理化学研究所との共同研究によって、「リチウムイオンを内包したC60フラーレン[Li@C60]+の塩」の大量合成と単離、および単結晶の構造決定に、世界で初めて成功しました。フラーレンは、複数の炭素原子で構成される最小単位の構造体の総称です。本成果は、英国科学誌Nature Chemistry8月号に掲載され,C60金属内包フラーレン高純度試料の安定供給や、新たな研究開発への可能性を先駆けて示し、様々な金属内包フラーレンの工業的利用・活用を加速させるものと予測されます。 |
肺がんは、組織学的に「小細胞がん」と「非小細胞がん」の2つに大別されます。本学大学院医学系研究科呼吸器病態学分野の貫和敏博教授らの研究グループは、進行した非小細胞肺がんの一部で認められる「EGFR 遺伝子活性型変異」を治療前に同定することで、「分子標的薬 gefitinib」(イレッサ、アストラゼネカ社)を用いた治療が、従来の抗がん剤を用いた化学療法を大きく上回る治療効果をもたらすことを証明しました。本研究は、宮城県立がんセンター、日本医科大学ほか全国約50施設との共同研究によって進められ、成果は学術誌『The New England Journal of Medicine』6月24日号に掲載されました。 |
2010・7・20
世界初・100ワット出力の
青紫色超短 パルス半導体レーザーを共同開発 |
2010・8・5
個々の世界を広げる、より豊かな読書 活動へ─読解能力の国際比較研究 成果を発表 |
本学未来科学技術共同研究センター横山弘之教授とソニー株式会社の先端マテリアル研究所は、レーザー光のピーク出力を従来の世界最高値を一気に100倍以上も更新する、100ワット超の「青紫色超短パルス半導体レーザー」を開発しました。これは、波長405ナノメートルの青紫色領域光で、3ピコ秒※の超短時間幅と、1ギガヘルツの周波数を持った光パルスを作る高出力レーザーで、独自構造の「窒化ガリウム系モード同期型半導体レーザー」と「光半導体増幅器」の高度な制御で実現したものです。今後は、さらなる高出力化や多機能化、システムの小型化・安定化など実用化への開発が進められます。 |
本学大学院文学研究科の甲田直美准教授は、「国際読書学会(International Reading Association) 第23回世界大会 World Congress on Reading」にて、読解の国際比較に関する研究成果を発表。日本では問題解決への意欲が理解を助けますが、中国語話者では文章の理解手順が問題解決の鍵になるなど、言語圏による「理解のしにくさ」の要因の違いを指摘しました。同学会は、読解教育の質を高めて読み書き能力を向上させ、豊かなコミュニケーションを実現するとの使命のもと、100カ国約7万人の研究者で編成されています。なお、2010年は「国民読書年」でもあり、人と読書との関わりに注目が集まっています。 |
2010・7・29
小惑星探査機「はやぶさ」と東北大学との関わり
熱い注目を集めた「はやぶさ」プロジェクト
その推進力となった |
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日本全国の熱い注目を集めた、「はやぶさ」の宇宙航行。多くの研究者・技術者の力を集め、小惑星「イトカワ」に着陸し、サンプルカプセルを無傷で帰還させる快挙を遂げました。本学の研究者は、「イトカワ」サンプルの採取計画と、小惑星サンプル解析との大きな局面において大活躍しています。 |
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Attention please!
「はやぶさ」実物大模型・展示 in 東北大学 本学片平キャンパスに落成したエクステンション教育研究棟に、「はやぶさ」実物大模型が展示されます。この機会に、ぜひお誘い合わせのうえご覧下さい。 |
Award-Winning 栄誉の受賞
05/11 工学研究科付属災害制御研究センターの越村俊一准教授と今村文彦教授が |