脳の病気を治す薬を創るために
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□脳の監視網・血液脳関門の働き | ||
年を重ねると頭が呆けてくる病気(痴呆症)など、脳の病気を治す薬は、世界中の人々が必要としています。
脳科学の時代が幕開けを迎えただけに、脳の病気の原因はこれからどんどん明らかになるでしょう。しかし、脳の病気を治す薬を創ろうとした時、大きな困難が待ち受けているかもしれません。脳は、「血液脳関門」と呼ばれる監視網によって守られています。この監視網が、薬を簡単に通してくれそうもないからです。この監視網のくわしいしくみは、まだ知られていません。偶然、監視網を通過する薬が、見つかることはあります。しかし、それでは脳の病気を治す薬はいつになったら生まれてくるか、心配です。脳を守る監視網のしくみを研究し、監視網を逃れる方法を発見することは、21世紀の薬づくりにおいて大切なことです。 |