秋の星空は明るい星が少ないので少し寂しいのですが、アンドロメダ座・ペルセウス座・ペガサス座・カシオペア座など、有名なギリシア神話に関連する星座がかくれています。季節が進むと、十二月十四日頃にふたご座流星群のピークがあり、条件が良ければ一時間に数十個の流星が見られます。 表紙の写真はアンドロメダ座にある渦巻銀河、アンドロメダ銀河です。天文学の歴史上最も重要な天体の一つですが、肉眼でもかすかに光る雲のように見えます。その距離二三〇万光年、肉眼で見ることのできる最も遠方の天体です。 雲のような姿から「星雲」と呼ばれていましたが、二十世紀になって、天の川銀河(銀河系)と同じようなたくさんの星が集まった巨大なシステム(銀河)であることが明らかになり、アンドロメダ銀河と呼ばれるようになりました。私たちの銀河系も、もし外から眺めることができたら、同じような巨大な渦巻の姿に見えるはずです。 アンドロメダ銀河は天の川銀河系に最も近く、その彼方には無数の銀河が点在する広大な宇宙が広がっています。銀河の研究から、宇宙の膨張、約一四〇億年前の宇宙の始まり、暗黒物質の存在など、新しい宇宙の姿が明らかにされてきました。 銀河や宇宙の研究は現在も世界中で盛んに行われていますが、東北大学でも、銀河の集団や暗黒物質が作る宇宙の大規模な構造、銀河の形成や進化、あるいは宇宙の始まりの解明など、世界をリードする研究が進められています。 |
東北大学名誉教授、仙台市天文台台長 |
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