反応化学研究楝(右) 素材工学研究楝(左上) 科学計測研究楝(左下)

 多元物質科学研究所の建物は、東北大学事務局のある片平キャンパス内にあり、松や枝垂れ桜の生い茂る中央ロータリーを取り囲む形で3カ所に分散しています。
 南門に近く、ヒマラヤ杉と松の樹木に取り囲まれた「素材工学研究棟」、大学正門を入り左手に位置し、手入れの行き届いた広い中庭に桜と梅を楽しめる「科学計測研究棟」、北門付近の巨大な10数本の名木メタセコイヤの並木に囲まれた「反応化学研究棟」がそれです。昭和初期から30年代前半に建てられたいずれも趣きのある研究棟の中で、「物質・材料の研究拠点」として世界から大きな期待が寄せられる研究が行われております。
 本研究所は今春4月、素材工学研究所、科学計測研究所、反応化学研究所の三研究所が統合し発足しました。「多元物質科学」という最先端の学術領域を開拓するとともに、物質・材料に関する次世代の研究を担う人材養成を行い、人類・社会に貢献することを理念として新たに誕生したものです。
  近年、一般市民向けに開催される「片平まつり」によって片平キャンパスの研究所が公開され、各研究所の研究内容が分かりやすく紹介される機会があり、訪れた多くの一般市民、特に小中学生などに好評を博しております。今後さらに一層地域住民との連携を深めていくためにも、常に新しい情報の発信に努めるつもりです。
 東北大学の古き佳き伝統を伝える片平キャンパスを散策する際には、赤松や黒松の並木の風趣と建造物などを眺めながら、その中で展開されている多元物質科学の最先端の研究内容を知ることも興味深いことと思います。いつでも気軽に訪問してみてください。

佐久間 寛
(多元物質科学研究所総務課長)


 

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『まなびの杜』は3月、6月、9月、12月各月月末に発行する予定です。
『まなびの杜』編集委員会委員(五十音順)
伊藤 弘昌 榎本 武美 大隅 典子 大滝 精一
行場 次朗 齋藤 忠夫 田邊 いづみ 仁田 新一
渡邊 忠雄
この用紙は、再生紙を使用しています。
編集後記

 深夜のテレビで、ニューヨークの世界貿易センタービルへの旅客機による自爆テロの第一報を知り、大きな衝撃を受けた方も多いことと思います。世界の国々の宗教問題は非常に複雑であり、今後の展開次第では我が国の食料事情や金融事情そして大学における教育研究環境も一気に崩壊するかもしれないという強い危機感を覚えました。また、世界の人々が平和に共存するために人類自らが生み出した知恵とも考えられる宗教が、どうして他人を傷つけても正当化される理論に変貌してしまうのだろうかと、非常に疑問に感じられました。
 その影響でしょうか、毎日学生と研究の打ち合わせをする何の変哲もない平凡な教育研究の1日が、その後とみに貴重なものに感じられます。また、東北大学内の教育・研究活動や施設、組織の情報を精力的に紹介するこの「まなびの杜」の編集会議も、いつになく短く感じられ、編集委員全員による各記事に対する熱のこもった議論がもっと長く続いて欲しいという不思議な気持ちになりました。1日も早くテロリズムの存在しない平和な世界になることを祈念して、本号の編集にあたっての結びの言葉とさせて頂きます。

『まなびの杜』編集委員会委員 齋藤 忠夫

 


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