○東北大学法科大学院規程
平成16年4月1日
規第153号
東北大学法科大学院規程
第1章 総則
第1条の2 法科大学院は、現行法体系全体の構造を正確に理解し、冷静な頭脳及び温かい心をもって社会を観察することにより、そこにある問題を発見し、広く多様な視点から考察し、及び緻密で的確な論理展開をすることができるとともに、他人とのコミュニケーションを図るための高い理解力、表現力及び説得力を備え、かつ、誇りを持ち、その責務を自覚した優れた法曹を育成することを目的とする。
第2章 入学
第2条 通則第11条の規定による入学を志願した者に対する選考方法は、法科大学院運営委員会(以下「運営委員会」という。)の議を経て、教授会の審議に付し、本研究科長がこれを定める。
第3条 通則第11条の規定により入学を許可された者が、入学する前に次の各号に掲げる教育課程において履修した授業科目に係る既修得の単位(科目等履修生及び特別の課程履修生として修得した単位を含む。)については、運営委員会の議を経て、法科大学院長が定めるところにより、法科大学院において修得したものとみなすことがある。
一 東北大学大学院又は他の大学の大学院
二 外国の大学の大学院又はこれに相当する高等教育機関等
三 我が国において、外国の大学院の課程を有するものとして当該外国の学校教育制度において位置付けられた教育施設であって、文部科学大臣が別に指定するもの又は通則第15条第5号に規定する国際連合大学
2 前項の規定により、法科大学院において修得したものとみなすことのできる単位数は、30単位まで(運営委員会の議を経て、教授会の審議に付し、本研究科長が法学の基礎的な学識を有すると認める者(以下「法学既修者」という。)にあっては、2単位まで)とする。
第3章 教育方法等
第4条 法科大学院の教育は、授業科目の授業によって行う。
第5条 法科大学院の授業科目、単位数及び年次配当は、運営委員会の議を経て、法科大学院長が別に定める。
2 授業科目は、第1年次基本科目、第2年次基本科目、基幹科目、応用基幹科目、実務基礎科目、基礎法・隣接科目及び展開・先端科目とする。
第6条 各年次ごとに履修科目として登録することができる単位数の上限は、第1年次30単位、第2年次36単位(連携法曹基礎課程修了者にあっては、44単位)、第3年次44単位とする。ただし、教育上特に必要がある場合において、運営委員会の議を経て、法科大学院長が別段の定めをしたときは、この限りでない。
第6条の2 学生が職業を有している等の事情により、標準修業年限を超えて一定の期間にわたり計画的に教育課程を履修することを願い出たときは、運営委員会の議を経て、法科大学院長が許可することがある。
2 前項の規定により計画的な履修を許可された者(以下「長期履修学生」という。)が、当該在学期間について短縮することを願い出たときは、運営委員会の議を経て、法科大学院長が許可することがある。
3 前二項に定めるもののほか、長期履修学生の取扱いに関し必要な事項は、運営委員会の議を経て、法科大学院長が別に定める。
第7条 授業科目の履修の認定は、試験等による。
2 試験等に合格した者には、所定の単位を与える。
3 試験等を受けることのできる授業科目は、授業を受けたものに限る。
第7条の2 病気その他のやむを得ない理由により、試験等を受けることができなかった者に対しては、当該試験等の開始前までに願い出た場合に限り、追試験等を行うことがある。
第8条 授業科目の成績は、100点を満点とし、60点以上を合格とする。ただし、授業科目によっては、合格又は不合格とすることがある。
2 前項の成績は、公表しない。
第4章 他の大学院等における修学及び留学等
第9条 学生は、本研究科長の許可を得て、運営委員会の議を経て、法科大学院長が別に定める他の大学院の授業科目を履修することができる。
2 前項の規定は、学生が、外国の大学院等が行う通信教育における授業科目を我が国において履修する場合及び外国の大学院の課程を有する教育施設等の当該教育課程における授業科目を我が国において履修する場合について準用する。
第10条 学生が外国の大学院等において修学することが教育上有益であると運営委員会の議を経て、法科大学院長が認めるときは、当該外国の大学院等と協議の上、学生が当該外国の大学院等に留学することを認めることがある。
2 前項の規定にかかわらず、特別の事情があると運営委員会の議を経て、法科大学院長が認めるときは、当該外国の大学院等との協議を欠くことができる。
3 留学の期間は、在学年数に算入する。
第12条 この章に規定するもののほか、他の大学院等における修学、外国の大学院等が行う通信教育における授業科目の我が国における履修、外国の大学院の課程を有する教育施設等の当該教育課程における修学、外国の大学院等への留学及び休学中の外国の大学院等における修学に関し必要な事項は、運営委員会の議を経て、法科大学院長が別に定める。
第5章 進級及び課程修了
第13条 第2年次に進級するためには、次の各号に掲げるすべての条件を満たさなければならない。
一 第1年次基本科目の授業科目28単位を修得すること。
二 第1年次基本科目の成績が、運営委員会の議を経て法科大学院長が別に定める進級の基準に達していること。
三 共通到達度確認試験の成績が、運営委員会の議を経て法科大学院長が別に定める進級の基準に達していること。
2 進級できなかった者は、第1年次に修得した単位のうち第8条に定める成績が65点未満であった第1年次基本科目の授業科目すべてを再履修しなければならない。
3 法学既修者については、法科大学院の第1年次に在学し、第1年次基本科目の授業科目28単位を修得したものとみなす。
第14条 第3年次に進級するためには、次の各号に掲げるすべての条件を満たさなければならない。
一 第2年次基本科目の授業科目2単位並びに基幹科目、実務基礎科目、基礎法・隣接科目及び展開・先端科目の授業科目の中から22単位以上を修得すること。
二 基幹科目の成績が、運営委員会の議を経て法科大学院長が別に定める進級の基準に達していること。
2 進級できなかった者は、第2年次に修得した単位のうち第8条に定める成績が65点未満であった基幹科目の授業科目すべてを再履修しなければならない。
3 法第6条第1項に規定する法曹養成連携協定(以下単に「法曹養成連携協定」という。)を本学と締結した本学又は他の大学の連携法曹基礎課程を修了した者については、運営委員会の議を経て、法科大学院長が定めるところにより、第2年次基本科目の授業科目2単位及び基礎法・隣接科目の授業科目4単位までを修得したものとみなすことがある。
4 法曹養成連携協定を本学と締結していない他の大学の連携法曹基礎課程を修了した者については、運営委員会の議を経て、法科大学院長が定めるところにより、第2年次基本科目の授業科目2単位を修得したものとみなすことがある。
第14条の2 第2年次に進級できなかった者は修得済みの第1年次基本科目の授業科目を、第3年次に進級できなかった者は修得済みの基幹科目の授業科目をそれぞれ再履修することができる。
第15条 進級の認定は、運営委員会の議を経て、教授会の審議に付し、本研究科長が行う。
第16条 法科大学院の課程を修了するためには、3年以上在学し、第1年次基本科目28単位、第2年次基本科目2単位、基幹科目28単位、実務基礎科目14単位以上、基礎法・隣接科目4単位以上及び展開・先端科目16単位以上を含め、計96単位以上を修得しなければならない。
第17条 課程修了の認定は、運営委員会の議を経て、教授会の審議に付し、本研究科長が行う。
第6章 特別聴講学生
第18条 他の大学院の学生又は外国の大学院等若しくは外国の大学院の課程を有する教育施設等の学生で、法科大学院の授業科目の履修を志願するものがあるときは、当該他の大学院又は外国の大学院等若しくは外国の大学院の課程を有する教育施設等と協議して定めるところにより、特別聴講学生として受入れを許可することがある。
2 前項の規定にかかわらず、法曹養成連携協定を本学と締結した本学又は他の大学の連携法曹基礎課程の学生で、法科大学院の授業科目の履修を志願するものがあるときは、当該協定で定めるところにより、特別聴講学生として受入れを許可することがある。
第19条 特別聴講学生の受入れに関し必要な事項は、運営委員会の議を経て、法科大学院長が別に定める。
附則
この規程は、平成16年4月1日から施行する。
附則(平成17年4月1日規第125号改正)
この規程は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成17年12月27日規第186号改正)抄
1 この規程は、平成18年1月1日から施行する。
附則(平成18年3月7日規第15号改正)
この規程は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成19年3月13日規第22号改正)
1 この規程は、平成19年4月1日から施行する。
2 平成18年度以前に入学した者及び平成19年度に法学既修者として入学する者の授業科目の区分並びに進級及び課程修了の要件については、改正後の第9条第2項及び第12条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成22年3月15日規第16号改正)
1 この規程は、平成22年4月1日から施行する。
2 平成21年度以前に入学した者及び平成22年度に法学既修者として入学する者の成績の評価並びに進級及び課程修了の要件については、改正後の第8条から第10条の2まで及び第12条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
3 前項の規定にかかわらず、平成21年度に入学した者(法学既修者として入学した者を除く。)及び平成22年度に法学既修者として入学する者の法科大学院の課程を修了するために必要な展開・先端科目の単位数は、18単位以上とする。
附則(平成23年3月8日規第9号改正)
この規程は、平成23年4月1日から施行し、第2条中東北大学法科大学院規程の一部を改正する規程附則第3項を加える改正規定は、平成21年度に入学した者(法学既修者として入学した者を除く。)及び平成22年度に法学既修者として入学した者について適用する。
附則(平成24年3月13日規第14号改正)
この規程は、平成24年4月1日から施行する。
附則(平成25年3月13日規第6号改正)
この規程は、平成25年4月1日から施行する。
附則(平成26年3月11日規第8号改正)
この規程は、平成26年4月1日から施行する。
附則(平成27年3月23日規第33号改正)
この規程は、平成27年4月1日から施行する。
附則(平成28年3月30日規第56号改正)
この規程は、平成28年4月1日から施行する。
附則(平成29年3月7日規第12号改正)
1 この規程は、平成29年4月1日から施行する。
2 平成28年度以前に入学した者の教育方法等並びに進級及び課程修了については、改正後の第5条第2項、第6条、第6条の2、第13条から第14条の2まで及び第16条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成30年3月13日規第25号改正)
1 この規程は、平成30年4月1日から施行する。
2 平成29年度に入学した者の履修科目の登録の上限については、改正後の第6条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成31年3月26日規第16号改正)
1 この規程は、平成31年4月1日から施行する。
2 平成30年度以前に入学した者の第2年次への進級の要件については、改正後の第13条第1項第3号の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(令和2年3月28日規第48号改正)
この規程は、令和2年4月1日から施行する。
附則(令和3年3月30日規第45号改正)
1 この規程は、令和3年4月1日から施行する。
2 令和2年度以前に入学した者の入学前の既修得単位の認定並びに他の大学院等における修学及び留学等については、改正後の第3条第2項、第11条第2項及び第13条第3項の規定並びに第13条第4項を削る改正規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(令和4年3月29日規第78号改正)
1 この規程は、令和4年4月1日から施行する。
2 令和2年度以前に入学した者及び令和3年度に入学した者(法学既修者として入学した者に限る。)の第3年次への進級の要件については、改正後の第14条第1項第1号及び第2号の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(令和5年2月7日規第7号改正)
この規程は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和5年5月16日規第84号改正)
1 この規程は、令和5年5月16日から施行し、改正後の第14条第2項及び第14条の2の規定は、令和5年4月1日から適用する。
2 令和2年度以前に入学した者及び令和3年度に入学した者(法学既修者として入学した者に限る。)の第3年次への進級の要件及び再履修することができる授業科目については、改正後の第14条第2項及び第14条の2の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(令和6年1月9日規第1号改正)
1 この規程は、令和6年4月1日から施行する。
2 令和5年度以前に入学した者の授業科目及び履修科目として登録することができる単位数の上限については、改正後の第5条第2項及び第6条の規定にかかわらず、なお従前の例による。