行動科学・佐藤嘉倫教授: グローバルCOEプログラムの拠点リーダー。編著書1点、論文15点(うち英文5、韓国語1)を発表し、このうち韓国語論文を収録した編著は韓国政府の優秀学術図書賞を受賞した。このほか、国内学会で3回、国際学会で8回報告し、国際会議招待講演を4回行っている。 |
文学研究科 |
東洋日本美術史・長岡龍作教授: 仙台市太白区にある十八夜観音堂の菩薩像が東北最古の仏像と見られるものであることを発見。(平成20年9月10日の河北新報朝刊1面で報道) |
大学院GPにおいて、教員による学際的プロジェクト型共同研究3件を実施し、教育と共に研究面で先端的知見を提供した。 |
教育学研究科 |
国際シンポジウムの開催:「イギリス労働党の教育政策と中等教育」(2008.7.14)、「地域社会と学校の協働による授業づくり」(2009.1.4)を、大学院教育改革支援プログラムの一環として実施した。 |
グローバルCOEプログラム「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」 |
法学研究科 |
大学評価・学位授与機構が平成20年度に実施した国立大学法人及び大学共同利用機関法人の教育研究評価において、研究成果の状況が、国立大学の法学部・法学研究科で唯一「期待される水準を大きく上回る」と評価されている。 |
本学文系部局では唯一の寄附講座「地域経済金融論(七十七銀行)寄附講座」を受け入れ、経済活動の地域的集中とそこでの地域金融の役割に関する研究教育が開始された。 |
経済学研究科 |
経済史・経営史研究分野の主催、国際コンファレンス「アジアにおける国際銀行業:19世紀~20世紀」(2008年9月27日、 講演数3件、外国招待後援者3名:イタリア・連合王国)及び「東アジア経済史・経営史の新潮流」(2009年1月17日、講演数4件、外国招待者2名:中国・韓国)が開催された。 |
平成21年4月13日公表されたトムソン・サイエンティフィック社による1989年から2008年までの10年間の統計ランキングによれば,物理学は国内2位,世界9位,化学は国内4位,世界17位。 |
理学研究科 |
日本学術振興会賞,科学技術分野文部科学大臣表彰若手科学者賞(2名),日本気象学会賞,国際測地学会地球潮汐委員会メダル,日本化学会学術賞,日本高圧学会奨励賞,井上研究奨励賞(2名)など,多数の教員や学生が受賞。仙台市技能功労賞を技術系職員が受賞(平成20年10月) |
平成20年度の科学研究費補助金の採択数は計280件(WPI教員分と特別研究奨励費も含む),総額23億円強の資金を獲得。科研費以外の研究資金も含め,教員一人当たり約1千万円を獲得。 |
生物化学分野・五十嵐教授等: がん抑制機構の一つである細胞老化のブレーキとなる転写因子を特定し、分子標的療法の戦略を提唱。(Nature Structure
Molecular Biology (IF 10.99)に掲載され、NHK、日経新聞、読売新聞、毎日新聞等で報道された。) |
医学系研究科 |
生体システム生理学分野・虫明教授等: 脳が時間をはかる細胞レベルの仕組みを世界で初めて解明。(Nature Neuroscience(IF 14.16)に掲載され、NHKや朝日・読売・毎日・産経・日経などの全国紙で報道された。) |
微生物学分野・押谷教授等: 文部科学省「新興・再興感染症研究拠点形成プログラム」の一環として、フィリピンの熱帯医学研究所(RITM)に東北大学-RITM新興・再興感染所研究センターを設置。 |
分子代謝病態学分野・岡教授、創生応用医学研究センター再生治療開発分野・片桐教授等: 肝臓からの神経ネットワークにより膵臓のインスリン分泌細胞(β細胞)が増殖することを発見し、さらにこの仕組みを刺激することで糖尿病を治療できることを見出した。(Science(IF
32)に掲載され、NHKや朝日・読売・毎日・産経・日経などの全国紙に報じられた。) |
神経内科学分野・糸山教授等: 筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対するトランスレーショナルリサーチを進めており、肝細胞増殖因子(HGF)によるALSに対する再生医療の開発は平成20年11月に内閣府によりスーパー特区に選定された。 |
平成19年度文科省特別教育研究経費(大学間連携)「生体-バイオマテリアル高機能インターフェイス科学推進事業(東北大学歯学研究科・金属材料研究所、九州大学応用力学研究所)」の推進: バイオマテリアルを用いた形態・機能の再建・創建をバイオマテリアルと生体との界面の制御からアプローチする全く新しい研究事業を推進した。 |
歯学研究科 |
岩渕好治教授等: 広範なファインケミカル分野で重要なアルコール類のカルボニル化合物への酸化反応を触媒する試薬(AZADO)の開発、商業合成の成功及び世界上市。 |
薬学研究科 |
大槻純男准教授: 「血液脳関門輸送」に関する優れた業績によるInternational Society for the Study of XenobioticsからのThe New Investigator Award 2008 (Asian Pacific Region)受賞 |
平成20年度科学研究費補助金の教員1人当たりの採択率が、旧帝大及び東京工業大学の8大学の工学系研究科の中で第1位となった。 |
工学研究科 |
先端学術融合工学研究機構(CAST)における学際的研究の推進,萌芽的研究や新領域の開拓(9研究ユニット,23研究プロジェクトによる研究推進) |
原著論文や著書などの公表数の増加(15年度総数306と比較して、1.3倍以上の400)。特に英文の原著論文は320報を超え、国際的に評価の高い雑誌へも多数公表。 |
農学研究科 |
研究科附属言語脳認知総合科学研究センターを中心として、fMRI装置による脳機能画像の分析を通した言語科学の分野における研究を推進した。優秀な若手研究者を輩出するとともに、脳の言語機能に関する多くの新たな知見をもたらし、大きな学術的成果を収めている。 |
国際文化研究科 |
数理的なコンピュータサイエンス分野での先進的な研究: アルゴリズム理論、プログラム基礎理論、最適化理論などにおける世界最先端の成果、それらの理論的成果を実用システム設計への応用。情報数理の各分野における世界的に高い評価を受ける成果、それらを利用する応用数学連携フォーラムの立ち上げ。科学技術分野の文部科学大臣表彰、日本学術振興会賞、市村学術賞貢献賞、船井情報科学振興賞など、多くの権威ある学会賞等を受賞。 |
情報科学研究科 |
情報ロボティクスの分野での先導的な研究: 東北大学ダイナミックロボットグループの形成、複数の大型研究プロジェクト獲得、レスキューロボットの開発、国際競技会ロボカップ開催、消防庁長官表彰最優秀賞、「今年のロボット」大賞2008優秀賞、など数多くの賞を受賞。 |
山元大輔教授等: ショウジョウバエの雄の性行動を開始させる機能を持つ脳細胞の特定に成功し、2つの性決定因子の作用を解明した(Neuronに掲載され、朝日、毎日、産經新聞等で報道された) |
生命科学研究科 |
福田光則教授等: メラニン色素の輸送に必須なタンパク質複合体の構造を解明し、また神経伝達物質の放出を制御する新物質を発見した(Structure,
PNAS等に掲載、毎日新聞、河北新報、日刊工業新聞等で紹介された) |
H20年度に国際誌に発表された原著論文総数は168編で、平均 Impact Factorは3.8であり、質の高い研究成果があがっている。 |
田路和幸教授の「ナノカプセル素材に関する研究」による平成20年度科学技術分野の文部科学大臣表彰、高橋弘教授の「繊維質固化処理土・ボンテランによる高含水比泥土の再資源化技術」による平成20年度国土交通大臣賞等、21件の学会賞・論文賞を本研究科の教員及び学生が受賞した。 |
環境科学研究科 |
田路和幸教授および古川柳蔵准教授: 新しい太陽電池の利用技術開発について、スマートグリッドの考え方を提案した。また、微弱エネルギー蓄電型エコハウス技術開発事業(環境省)では、世界で始めて家庭への直流給電の方法を提案した。 |
田中真美教授: 機能性材料を用いた触覚センサシステムの研究で平成20年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞。 |
医工学研究科 |
芳賀洋一教授: メムザス株式会社(仙台市)と共同で、ロボットのように自在に操ることができる電子内視鏡を開発。(日経産業新聞、朝日新聞、読売新聞に掲載) |
高等教育機関における授業改善等での活用を主たる目的とする教育情報記録提示システムを企業と連携して開発し、商品化した。 |
教育情報学研究部 |
Essential Citation Indicatorsによる世界的位置付け(本学が材料科学で世界3位、物理学で世界10位)に貢献。 |
金属材料研究所 |
金属物性論研究部門:電気・磁気変換の新原理「スピン起電力」の実現に成功。 |
水素機能材料工学研究部門:室温でリチウム高速イオン伝導を示す水素化物の合成に成功。 |
総額1億円以上の大型プロジェクトに3件採択。(推進されているプロジェクトは18件。) |
37件の学術賞を受賞。 |
高井俊行教授等の研究課題「受容体制御による新しい免疫療法の構築」が、平成20年度・科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業CREST型研究に採択された。その成果として英文原著論文12編を一流紙等に発表し、中でも抑制性免疫受容体が腫瘍特異的T細胞の活性化に物理的傷害となっていることを報告他論文は、新聞、テレビなどのメディアで報道され、注目度の高さが窺えた。 |
加齢医学研究所 |
川島隆太教授等: 認知症の予防や治療への応用が可能となる自動画像診断システムを開発し、臨床応用に成功。(川島教授は、平成20年度「情報通信月間」総務大臣表彰を受賞。) |
南部健一名誉教授の紫綬褒章受賞、教員による国際会議招待講演23件、国際学術雑誌編集委員等16件等、国際的な評価を得ている。 |
流体科学研究所 |
大学評価・学位授与機構の研究に関する評価が全てS評価。 |
共同プロジェクト研究の立案: 共同で研究を行うAタイプを33件、研究会・討論会を行うBタイプを24件、トータル57件の共同プロジェクト研究を推進した。また、NHK技術研究所及び静岡大学電子工学研究所との組織間連携共同プロジェクト研究Sとして、次世代のテーマである「スーパーハイビジョン」に関する研究を開始した。更に慶應義塾大学及び大阪大学との組織間連携共同プロジェクト研究Sとして、「スピントロニクス」に関する研究を開始した。 |
電気通信研究所 |
文部科学大臣による「全国共同利用・共同研究拠点」の認定制度の創設を受けて、「情報通信共同研究拠点」を申請した(平成21年6月に拠点認定)。 |
高分子や生体というソフト材料分野で、分野横断的研究がよりスムーズに推進できるようにソフトナノ材料研究ステーションを開設した。 |
多元物質科学研究所 |
独創的・先進的・先導的研究の成果が新聞などでも公表され、同時に、企業各社よりも注目を集め、個別共同研究や包括共同研究、寄附研究部門設置(3件)などとして表れている。 |
平成20年度の外部資金総額は約23億円(教員当たり1600万円強)。他大学の同分野のトップクラスと比較しても遜色ない。なお、過去5年間においても増加しており、外部資金が全運営費(運営費交付金+外部資金)に対して41~45%と高い割合に維持されていることも活発な研究活動の証である。 |
阪大産研との間に大学間連携事業を継続し、次の世代の産業の芽を創造するため共同研究を企業を含めて推進し成果を上げている。さらに、阪大産研、東工大資源研、北大電子研の3附置研間で4大学間連携事業(ポストシリコンアライアンス)を進め、活発な共同研究を展開している。 |
防災科学研究拠点の形成: 理学、工学のほか、文系分野、救急医学や脳科学等の分野を含む9部局21名の教員が本拠点グループへ参加した。岩手・宮城内陸地震後、それぞれの分野から調査研究活動を開始し、防災科学シンポジウム、防災セミナーを開催した。また、「シリーズ防災を考える」全6巻の刊行を企画し、第1巻『防災の社会学』、第2巻『防災の心理学』を刊行した。 |
東北アジア研究センター |
東北大学機関リポジトリ(TOUR)のコンテンツの拡充を進め、Research and Educationは32,000件以上、Rare Collectionは16,000件以上を登録した。TOURのコンテンツ拡充に当っては、国立情報学研究所の次世代学術コンテンツ基盤共同構築事業委託事業に応募し、外部資金290万円を獲得した。 |
附属図書館 |
次代の革新的な医療を推進するためのトランスレーショナル・リサーチの実践の場として設置した未来医工学治療開発センターにおいて、基礎研究の成果の臨床応用及び実用化まで一貫して総合的に支援する体制を構築するとともに,トランスレーショナル・リサーチを担う人材の育成についても積極的に推進した。また,センターを中心に先端医療開発特区(スーパー特区)研究に申請し,「社会ニーズに応えるオンリーワン・ナンバーワン医療機器創出特区」が採択された。 |
大学病院 |
大学教員の能力開発に関する研究: ①文部科学省特別教育研究経費「国際連携を活かした高等教育システムの構築」プロジェクト事業によるFD研究の調査結果を『ファカルティ・ディベロップメントを超えて』(東北大学出版会)として出版。②「大学院重点大学における組織経営と教員の能力開発(FD)の有機的連携に関する研究」の推進 |
高等教育開発推進センター |
大学における「転換」教育の研究: 特色GPとして、初年次における言語指導に関するシンポジウムを開催し、その成果を『「学びの転換」と言語・思考・表現』(東北大学出版会)として公表・刊行した。 |
東北大学の入試改善に関わる研究: 東北大学の入試改善に資するため、①追跡調査に関わる研究および実施、②10月入学拡充の為の調査研究、③入試における調査書利用に関する研究等を実施。(AO入試の実施状況に関わる調査研究に関わる発表に対し、倉元准教授が日本テスト学会大会発表賞授与) |
総合学術博物館: 新しいインターネット公開技術である「e-Specimen」(3次元デジタル標本データベース)システムのシステム構築及び標本作成作業を行った。 |
学術資源研究公開センター |
小動物用高分解能PETの導入: 従来の限界を超える空間分解能1 mm以下の高分解能半導体PETを開発し、共同利用を開始した。 |
サイクロトロン・RIセンター |
乳ガン専用PET(Positron Emission Mammography: PEM)の開発研究:高速でエネルギー分解能の高いPr:LuAgシンチレータを用いたPEM装置の開発研究を行ない、現在は、その性能評価を進めつつ、製品化に向けて努力が続けられている。 |
独自に開発したアルツハイマー病の早期診断用薬剤の臨床応用を世界で初めて実施し、さらに汎用化を期待した新規薬剤18F-FACTの臨床試験も完了した。 |
明瞭で定量的なプロジェクト採択基準の設定: 専任教員及び寄附研究部門教員に加え、兼務教員によるセンタープロジェクト設置を可能とする採択基準に従い、部局横断型の研究シーズを基に外部資金を積極的に獲得し、拠点型の国家プロジェクトなどの産学連携大型プロジェクトをセンターにおいてタイムリーに企画・設立を進めている。同時に若手研究者を育成支援するプロジェクト採択基準も併せて設定し、学内から将来有望と見られる研究者をプロジェクトリーダーとして採択し活動支援を行っている。一例を挙げると、工学研究科電気情報系の助教をリーダーとする研究プロジェクトを企画し、平成19年度の文科省安全・安心科学技術プロジェクトに採択され、平成20年度も遂行中である。尚、FSではなく研究開発課題として大学が採択されたのは、東大と本学の2つである。 |
未来科学技術共同研究センター |
企画立案機能強化による新規研究プロジェクトの創設: プロジェクト企画立案機能の強化により、各省庁が重点政策として推進する新規の大型研究拠点づくりを進めている。重点政策との連動により、安定的な研究資金の獲得、政策実現を通じた社会貢献、大学イメージの格段の向上など当該分野における我が国の拠点としての地位を獲得する。先ずレアメタルの拠点化を推進しており、NEDO「希少金属代替材料開発プロジェクト」で、3鉱種中In,Dyの2鉱種は当センターが研究拠点になっている(~平成23年度)。 |
研究プロジェクト活動の活性化に伴う、研究スペース捻出の工夫: 既存研究室の配置換え等により研究スペースの最大限の有効利用を図っている。また、中小機構インキュベータ(T-Biz)の獲得を図り、その一部(375㎡)借り上げにより研究スペースを現行から15%増加させることができた。更に新規プロジェクトの研究スペースを確保するために新研究棟(3,500㎡)の建設に着手した。 |
客観的な研究プロジェクト評価システムの確立: 客観的なプロジェクト評価システムを構築・運用している。研究プロジェクト評価については、自己評価とそれに基づくピアレビュアーによる書面審査、および研究管理から事業化までの多様な専門家による対面審査、総合審査を組み合わせた4段階の客観性を重視した外部評価方式を実施することにより、評価結果を反映した適切な研究プロジェクト運営を試みている。その評価結果については、プロジェクトの推進方針・存続等に関するセンター運営専門委員会での判断の参考に活用する充実したフィードバック体制を整えている。平成20年度は7プロジェクトの外部評価を行い、6つが目標通り、1つは目標以上の進展との評価を受けた。 |
半導体、材料科学、生命科学分野で先端学際科学研究を推進した結果、ISI Citation数は、2008年のみの集計で150を超えている専任および寄附研究部門教員が10名中3名(最高は897)、トータルの集計で2000を超えている教員は3名であった(最高は6780)。 |
学際科学国際高等研究センター |
2009年5月のESI[1999年1月-2009年2月発表論文が対象]によれば、該当期間に在職した本センター教員によるHighly Cited
PapersはPhysics領域およびMaterials Science領域でそれぞれ2編(計4編)であった。 |
スーパーコンピュータに関する産学連携研究に取り組み、センターのスーパーコンピュータSX-9が、国際的な性能評価指標であるHPCチャレンジベンチマークの28の評価項目中19項目で世界最高性能を達成した。 |
サイバーサイエンスセンター |
仙台知的クラスター創成事業「先進予防型健康社会創成クラスター事業」(平成19年度~平成23年度:委託費総計27億5716万円)に採択された。平成20年度は、遠隔医療用の携帯型生体センサの改良および医療情報用データベース・ラッピングエージェントシステムの作成などに加え、医師不足に対処するための訪問診療の高度化および情報化を行うためのモバイル診療装置を新たに開発し、本事業の推進に貢献した。 |