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仙台市米ヶ袋の静かな住宅地に本多光太郎元東北大学総長の旧邸宅があり、「本多会館」として保存されています。本多光太郎は1916年に設立された現在の東北大学金属材料研究所の教授および所長を務め、鉄や金属に関するさまざまな重要な研究を発表し、「鉄の神様」と呼ばれました。また、1931年からは東北大学総長として日本の科学技術を世界的なレベルに引き上げました。
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最近、英国BBC放送の報道番組でエネルギー問題が論じられました。コメンテーターの一人は石油に代わる新たな燃料の開発を謳い、もう一人は消費生活の見直しを提言していたように記憶しています。前者は科学技術の、後者は思想・教育の役割が大きいようです。どちらの方法がより有効か現時点ではわかりませんから、両方試してみるのが合理的でしょう。しかしそうは言っても、国や地域を越えて情報を皆で分かち合い、実践に移すのは容易ではありません。あわてて成果を求めるのではなく、腰を据えてじっくりと広い視野に立って先を見通す想像力を養ってみるのもよいのではないでしょうか。 『まなびの杜』編集委員会委員 川名 洋 |