七つ森方向の展望
|
医学部附属病院新西病棟外観
|
夕暮になると、新西病棟の東端にある食堂の明かりがイルミネーションのように輝いて17階までが光って見えます。東北大学の建築物の中では唯一、悩める患者の皆様が療養する場であるため、ここちよく過ごす日々を包み込む建物になっています。 |
|
田中耕一氏のノーベル化学賞受賞に沸く10月第2週、工学部・工学研究科は祝賀気分にあふれていました。若々しい田中氏が本学卒業生として初めての受賞者となり、在学中の学生・大学院生および卒業生にとって、自信と希望の湧く出来事でした。私は8月に旧応用物理学科棟から電気情報系本館に引っ越したばかりですが、田中氏が同じ建物の中にあった安達三郎研究室(電気理論講座)で卒業論文を書かれているので、田中氏が受賞してからの身近な学生たちの高揚ぶりを楽しく拝見しています。折りがあって、田中氏の「損失性媒質とダイポールアレイの組み合わせによる平面電磁波の吸収」と題された卒業論文を手にする機会がありました。青罫の入ったトレーシング紙に黒インクで手書きされた論文には、当時めずらしかった計算機で作図された図面が多数入っています。論文の完成には先輩学生の助力が不可欠だったとの話も聞きましたが、田中氏の几帳面さをそのまま反映したような清々しいものです。 『まなびの杜』編集委員会委員 梶谷 剛 |