○国立大学法人東北大学東北臨床研究審査委員会規程
令和2年12月22日
規第82号
国立大学法人東北大学東北臨床研究審査委員会規程
(設置)
第1条 国立大学法人東北大学(以下「本学」という。)に、臨床研究法(平成29年法律第16号。以下「法」という。)第23条第1項に規定する臨床研究審査委員会として、国立大学法人東北大学東北臨床研究審査委員会(以下「委員会」という。)を置く。
一 臨床研究 法第2条第1項に規定する臨床研究をいう。
二 特定臨床研究 法第2条第2項に規定する特定臨床研究をいう。
三 研究責任医師 臨床研究法施行規則(平成30年厚生労働省令第17号。以下「施行規則」という。)第1条第2号に規定する研究責任医師をいう。
四 研究分担医師 施行規則第1条第5号に規定する研究分担医師をいう。
五 医薬品等製造販売業者等 法第2条第4項に規定する医薬品等製造販売業者又は施行規則第3条に規定する医薬品等製造販売業者と特殊の関係のある者をいう。
(委任)
第3条 総長は、この規程に基づき、委員会の運営及び次条各号に掲げる業務についての権限及び事務を東北大学病院長(以下「病院長」という。)に委任する。
(所掌事項)
第4条 委員会は、次に掲げる業務(以下「審査意見業務」という。)を行う。
一 法第5条第3項(法第6条第2項において準用する場合を含む。)の規定により、特定臨床研究を実施する者(法第6条第2項において準用する場合にあっては、法第5条第1項の規定により法第5条第1項各号に掲げる事項を記載した特定臨床研究の実施に関する計画(以下「実施計画」という。)を厚生労働大臣に提出した者(以下「特定臨床研究実施者」という。))から実施計画について意見を求められた場合において、当該実施計画について施行規則第8条に規定する臨床研究の実施に関する基準(以下「臨床研究実施基準」という。)に照らして審査を行い、当該特定臨床研究を実施する者に対し、特定臨床研究の実施の適否及び実施に当たって留意すべき事項について意見を述べる業務
二 法第13条第1項の規定により、特定臨床研究実施者から特定臨床研究の実施に起因するものと疑われる疾病、障害若しくは死亡又は感染症(以下「疾病等」という。)の発生に関する報告を受けた場合において、必要があると認めるときは、当該特定臨床研究実施者に対し、当該報告に係る疾病等の原因の究明又は再発防止のために講ずべき措置について意見を述べる業務
三 法第17条第1項の規定により、特定臨床研究実施者から特定臨床研究の実施状況について報告を受けた場合において、必要があると認めるときは、当該特定臨床研究実施者に対し、当該報告に係る特定臨床研究の実施に当たって留意すべき事項又は改善すべき事項について意見を述べる業務
四 前三号のほか、必要があると認めるときは、委員会の名称が記載されている実施計画により特定臨床研究を実施する者に対し、当該特定臨床研究を臨床研究実施基準に適合させるために改善すべき事項又は疾病等の発生防止のために講ずべき措置について意見を述べる業務
(組織)
第5条 委員会は、次に掲げる委員をもって組織する。
一 医学又は医療の専門家 若干人
二 臨床研究の対象者の保護及び医学又は医療分野における人権の尊重に関して理解のある法律に関する専門家又は生命倫理に関する識見を有する者 若干人
三 前二号に掲げる者以外の一般の立場の者 若干人
2 前項の規定により委員会を組織する場合にあっては、次に掲げる要件を満たしていなければならない。
二 委員が5人以上であること。
三 男性及び女性がそれぞれ1人以上含まれていること。
四 同一の医療機関(当該医療機関と密接な関係を有するものを含む。)に所属している者が半数未満であること。
五 本学に属しない者が2人以上含まれていること。
3 第1項各号に掲げる委員は、病院長が委嘱する。
4 第1項各号に掲げる委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。
5 前項において、その任期の末日がその任命の際現に委員である者の任期の末日後となる委員の任期は、その任命の際現に委員である者の任期の末日までの期間とする。
6 委員会に、委員長及び副委員長を置き、委員長は第1項各号に掲げる委員のうちから病院長が指名するものをもって、副委員長は委員長が指名する委員をもって充てる。
7 委員長は、委員会の会務を総理する。
8 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるときは、その職務を代行する。
(審査意見業務の申請及び変更申請)
第6条 特定臨床研究を実施する者は、委員会へ第4条第1号に掲げる審査意見業務を依頼する場合には、別に定めるところにより、委員長に新規申請を行うものとする。
2 特定臨床研究実施者は、委員会へ第4条第1号に掲げる審査意見業務を依頼する場合には、別に定めるところにより、委員長に変更申請を行うものとする。
3 前二項の規定により新規申請又は変更申請を行った特定臨床研究を実施する者又は特定臨床研究実施者は、当該新規申請又は変更申請に係る実施計画について委員会が適切でないと意見を述べた場合には、別に定めるところにより、委員長に再申請を行うことができる。
(疾病等報告及び定期報告)
第7条 特定臨床研究実施者は、委員会へ第4条第2号に掲げる審査意見業務を依頼する場合には、別に定めるところにより、委員長に報告を行うものとする。
2 特定臨床研究実施者は、委員会へ第4条第3号に掲げる審査意見業務を依頼する場合には、別に定めるところにより、委員長に定期報告を行うものとする。
2 委員会は、前項の業務以外の審査意見業務を行うに当たっては、必要に応じ、技術専門員の意見を聴かなければならない。
(議事)
第10条 委員会は、第4条各号に掲げる審査意見業務を行う場合には、次に掲げる要件を満たさなければ、議事を開くことができない。
一 第5条第1項各号に掲げる委員がそれぞれ1人以上出席していること。
二 5人以上の委員が出席していること。
三 男性及び女性の委員がそれぞれ1人以上出席していること。
四 同一の医療機関(当該医療機関と密接な関係を有するものを含む。)に所属している委員が出席者の半数未満であること。
五 本学に属しない者である委員が2人以上出席していること。
一 審査意見業務の対象となる実施計画に係る特定臨床研究の研究責任医師又は研究分担医師
二 審査意見業務の対象となる実施計画に係る特定臨床研究の研究責任医師と同一の医療機関の診療科に属する者又は過去1年以内に多施設で実施される共同研究(特定臨床研究に該当するもの及び医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の各法等に関する法律(昭和35年法律第145号)第2条第17項に規定する治験のうち、医師又は歯科医師が自ら実施する者に限る。)を実施していた者
三 審査意見業務を依頼した研究責任医師が属する医療機関の管理者
四 前三号に掲げる者のほか、審査意見業務を依頼した研究責任医師又は審査意見業務の対象となる特定臨床研究に関与する医薬品等製造販売業者等と密接な関係を有している者であって、当該審査意見業務に参加することが適切でない者
3 委員会は、審査意見業務を行う順及び内容について、審査意見業務を依頼する者にかかわらず公正な運営を行わなければならない。
4 委員は、施行規則第9条に規定する臨床研究の基本理念に基づき、中立公正な立場で独立して審査意見業務を行わなければならない。
5 委員会における審査意見業務に係る結論を得るに当たっては、出席委員全員から意見を聴いた上で、原則として、出席委員の全員一致をもって行うように努めなければならない。ただし、委員会において議論を尽くしても、出席委員全員の意見が一致しないときは、出席委員の過半数の同意を得た意見を委員会の結論とすることができる。
6 委員長は、委員会終了後速やかに、委員会の意見を審査意見業務を依頼した者に通知するとともに、病院長に報告するものとする。
3 委員会は、第4条第1号に掲げる審査意見業務を行う場合であって、災害その他やむを得ない事由があり、かつ、保健衛生上の危害の発生若しくは拡大の防止又は臨床研究の対象者(臨床研究の対象者となるべき者を含む。)の保護の観点から、緊急に実施計画を提出し、又は変更する必要がある場合には、前条第1項及び第5項の規定にかかわらず、書面(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。)を含む。)により審査意見業務を行い、結論を得ることができる。この場合において、委員会は、後日、当該臨床研究の実施に当たって留意すべき事項又は改善すべき事項について、同項の規定に基づき、委員会の結論を得なければならない。
(開催)
第12条 委員会は、審査意見業務(前条各項の規定によるものを除く。)を行うため、原則として、毎月1回以上定期に開催するものとする。
(記録等の保存)
第13条 病院長は、審査意見業務に関する事項を記録するための帳簿を備え、最終の記載の日から5年間、保存しなければならない。
(情報の公表)
第14条 病院長は、研究責任医師が、委員会に関する情報を容易に収集し、効率的に審査意見業務を依頼することができるよう、審査手数料、開催日程及び受付状況を公表しなければならない。
2 病院長は、委員会における審査意見業務の透明性を確保するため、この規程その他委員会の審査意見業務に関する学内規則、委員名簿その他委員会の認定に関する事項及び審査意見業務の過程に関する記録に関する事項について、厚生労働省のデータベースに記録することにより公表するものとする。
(相談窓口)
第15条 病院長は、委員会の審査意見業務に関する苦情及び問合せに対応させるため相談窓口を置く。
(秘密の保持)
第16条 委員会における審査意見業務に関する業務に関与する者は、その業務により知り得た一切の情報に係る秘密を他に漏えいし、又は提供してはならない。その業務に従事しなくなった後も同様とする。
(教育研修)
第17条 病院長は、年1回以上、委員、技術専門員及び委員会の運営に関する事務を行う者(以下「委員等」という。)に対し、審査意見業務に必要な教育研修を行わなければならない。ただし、委員等が病院長が実施する教育研修と同等の教育研修を受けていることが確認できる場合は、この限りでない。
(委員会の廃止)
第18条 病院長は、委員会を廃止しようとするときは、あらかじめ、委員会に実施計画を提出していた研究責任医師に、その旨を通知しなければならない。
2 病院長は、委員会を廃止したときは、速やかに、その旨を委員会に実施計画を提出していた研究責任医師に通知しなければならない。
3 前項の場合において、病院長は、委員会に実施計画を提出していた研究責任医師に対し、当該特定臨床研究の実施に影響を及ぼさないよう、他の認定臨床研究審査委員会を紹介することその他の適切な措置を講じなければならない。
4 病院長は、委員会の認定申請の際の申請書の写し及びその添付書類、この規程並びに委員名簿を、委員会の廃止後5年間保存しなければならない。
(他の認定臨床研究審査委員会からの審査意見業務の引継ぎ)
第19条 委員会は、廃止される他の認定臨床研究審査委員会から当該認定臨床研究審査委員会が現に審査意見業務を行っている臨床研究(以下「審査中研究」という。)の引継ぎを受けることができる。
2 前項の場合において、病院長は、廃止される他の認定臨床研究審査委員会から、委員会が引継ぎを受ける審査中研究に係る審査意見業務を行うに当たって必要な書類の提供を受けなければならない。
(庶務)
第20条 委員会の庶務は、病院事務部と連携して、病院に置かれる臨床研究の監理を行うセンターが行う。
(特定臨床研究以外の臨床研究への準用)
第21条 委員会は、法第21条の規定により、臨床研究(特定臨床研究を除く。以下この項において同じ。)を実施する者から臨床研究の実施に関する計画に係る意見を求められた場合には、第4条各号に準じて意見を述べる業務を行うものとする。
(雑則)
第22条 この規程に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員会が定める。
附則
この規程は、令和2年12月22日から施行する。
別表(第8条関係)
区分 | 新規申請 | 定期報告 |
研究責任医師が本学に属している場合 | 100,000円 | 50,000円 |
研究責任医師が本学以外に属している場合 | 300,000円 | 150,000円 |