○東北大学学術資源研究公開センター史料館公文書室利用等要項
平成23年5月31日
総長裁定
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 保存等
第1節 受入れ(第3条―第5条)
第2節 保存(第6条―第9条)
第3章 利用
第1節 利用の請求(第10条―第21条)
第2節 利用の促進(第22条―第26条)
第3節 移管元部局等の利用(第27条)
第4節 開室日及び開室時間(第28条)
第4章 廃棄(第29条)
第5章 研修(第30条)
第6章 雑則(第31条―第34条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この要項は、公文書等の管理に関する法律(平成21年法律第66号。以下「法」という。)の規定に基づき、国立大学法人東北大学(以下「本学」という。)が管理し東北大学学術資源研究公開センター史料館公文書室(以下「公文書室」という。)が保存する特定歴史公文書等の保存、利用及び廃棄について必要な事項を定めることを目的とする。
(定義)
第2条 この要項において「特定歴史公文書等」とは、法第2条第7項に規定する特定歴史公文書等のうち、公文書室に移管され、又は寄贈され、若しくは寄託されたもの及び法の施行の際、現に公文書室が保存する歴史公文書等(現用のものを除く。)をいう。
第2章 保存等
第1節 受入れ
(国立大学法人東北大学の歴史公文書等の受入れ)
第3条 公文書室は、本学で保存する歴史公文書等(法第2条第6項に定める歴史公文書等をいう。以下同じ。)として、保存期間が満了したときに公文書室に移管する措置が設定されたものについて、保存期間が満了した日から可能な限り早い時期に受入れの日を設定し、当該歴史公文書等を受け入れるものとする。
2 公文書室は、前項の規定に基づき受け入れた特定歴史公文書等について、次に掲げる措置を施した上で、原則として受入れから1年以内に排架を行うものとする。
一 生物被害への対処その他の保存に必要な措置等
二 識別を容易にするために必要な番号等(以下「識別番号」という。)の付与
三 第11条第1項第1号に掲げる利用制限事由(以下単に「利用制限事由」という。)の該当性に関する事前審査
四 第9条第1項に定める目録の作成
3 公文書室は、特定歴史公文書等の利用が円滑に行われるようにするため、前項第3号に規定する事前審査の方針を定めるものとする。
(寄贈・寄託された文書の受入れ)
第4条 公文書室は、法人その他の団体(国及び独立行政法人等を除く。以下「法人等」という。)又は個人から特定の文書を寄贈又は寄託する旨の申出があった場合、当該文書が歴史公文書等に該当すると判断する場合には、当該文書を受け入れるものとする。
(著作権の調整)
第5条 公文書室は、前二条の規定に基づき受け入れた特定歴史公文書等に著作物、実演、レコード又は放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像(以下この条において「著作物等」という。)が含まれている場合は、当該著作物等について、必要に応じて、あらかじめ著作者、著作権者、実演家又は著作隣接権者から著作者人格権、著作権、実演家人格権又は著作隣接権についての利用等の許諾若しくは同意を得ること等により、当該特定歴史公文書等の円滑な利用に備えるものとする。
第2節 保存
(保存方法等)
第6条 公文書室は、特定歴史公文書等について、第29条の規定に基づき廃棄されるに至る場合を除き、専用の書庫(以下「書庫」という。)において永久に保存するものとする。
2 公文書室は、書庫について、温度、湿度、照度等を適切に管理するとともに、防犯、防災、防虫等のための適切な措置を講ずるものとする。
3 公文書室は、特定歴史公文書等のうち電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)については、その種別を勘案し、当該特定歴史公文書等を利用できるようにするために媒体変換その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
4 公文書室は、特定歴史公文書等について、識別番号を付するものとする。
(複製物)
第7条 公文書室は、特定歴史公文書等について、それぞれの特定歴史公文書等の内容、保存状態、時の経過、利用の状況等に応じ、適切な保存及び利用を確保するため、複製物作成計画を定めた上で、適切な記録媒体による複製物を作成するものとする。
(個人情報漏えい防止のために必要な措置)
第8条 公文書室は、特定歴史公文書等に個人情報(生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。以下この条において同じ。)が記録されている場合には、法第15条第3項の規定に基づき、当該個人情報の漏えいの防止のため、次に掲げる措置を講じなければならない。
一 書庫の施錠その他の物理的な接触の制限
二 当該特定歴史公文書等に記録されている個人情報に対する不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成11年法律第128号)第2条第4項に規定する不正アクセス行為をいう。)を防止するために必要な措置
三 公文書室の職員に対する教育・研修の実施
四 その他必要な措置
(目録の作成及び公表)
第9条 公文書室は、特定歴史公文書等に関して、次に掲げる事項について1つの集合物ごとに記載した目録を作成する。
一 分類及び名称
二 移管又は寄贈若しくは寄託をした者の名称又は氏名
三 移管又は寄贈若しくは寄託を受けた時期
四 保存場所
五 媒体の種別
六 識別番号
七 インターネットで利用することができるデジタル画像等の存否
八 利用制限の区分(全部利用、一部利用、利用不可又は要審査のいずれかを記載のこと)
九 その他適切な保存及び利用に資する情報
2 公文書室は、前項に規定する目録の記載に当たっては、法第16条第1項第2号イ若しくはロに掲げる情報又は同項第4号の条件に係る情報は記載しないものとする。
3 公文書室は、第1項の目録を閲覧室に備えて一般の閲覧に供するとともに、インターネットの利用等により公表しなければならない。
第3章 利用
第1節 利用の請求
一 氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名
二 利用請求に係る特定歴史公文書等の識別番号及び目録に記載された名称
三 希望する利用の方法
2 公文書室は、利用請求の円滑化及び効率化を図るため、利用請求書の標準様式等を作成し、閲覧室に備えておくとともに、インターネットの利用等により公表するものとする。
一 閲覧室の受付に提出する方法
二 公文書室に郵送等する方法
三 情報通信技術を用いて公文書室に送信する方法
5 公文書室は、利用請求書に形式上の不備があると認めるときは、利用請求をした者(以下「利用請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(利用請求の取扱い)
第11条 公文書室は、特定歴史公文書等について前条に定める利用請求があった場合には、次に掲げる場合を除き、これを利用させなければならない。
一 当該特定歴史公文書等に次に掲げる情報が記録されている場合
イ 独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号。以下「独立行政法人等情報公開法」という。)第5条第1号に掲げる情報
ロ 独立行政法人等情報公開法第5条第2号又は第4号イからハまで若しくはトに掲げる情報
二 当該特定歴史公文書等がその全部又は一部を一定の期間公にしないことを条件に法人等又は個人から寄贈され、又は寄託されたものであって、当該期間が経過していない場合
三 当該特定歴史公文書等の原本を利用に供することにより当該原本の破損若しくは汚損を生ずるおそれがある場合又は当該原本が現に使用されている場合
2 公文書室は、利用請求に係る特定歴史公文書等が前項第1号に該当するか否かについて判断するに当たっては、当該特定歴史公文書等が法人文書として作成又は取得されてからの時の経過を考慮するとともに、当該特定歴史公文書等に法第11条第5項の規定による意見が付されている場合には、当該意見を参酌しなければならない。
3 公文書室は、前項において時の経過を考慮するに当たっては、利用制限は原則として作成又は取得されてから30年を超えないものとする考え方を踏まえるものとする。
一 文書又は図画 当該特定歴史公文書等の写しを作成し、当該写しに記載されている利用制限情報を黒塗りする方法(ただし、利用請求者の同意があれば、利用制限情報が記載されている範囲を被覆する方法によることを妨げない。)
二 電磁的記録 当該記録の写しを作成し、当該写しに記載されている利用制限情報を消除する方法
(本人情報の取扱い)
第13条 公文書室は、第11条第1項第1号イに掲げる情報により識別される特定の個人(以下この条において「本人」という。)から、当該情報が記録されている特定歴史公文書等について利用請求があった場合において、次の各号のいずれかに掲げる書類の提示又は提出があったときは、本人の生命、健康、生活又は財産を害するおそれがある情報が記録されている場合を除き、当該特定歴史公文書等につき当該情報が記録されている部分についても、利用させなければならない。
一 利用請求をする者の氏名及び住所又は居所と同一の情報が記載されている運転免許証、健康保険の被保険者証、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第2条第7項に規定する個人番号カード、出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)第19条の3に規定する在留カード、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成3年法律第71号)第7条第1項に規定する特別永住者証明書その他法律又はこれに基づく命令の規定により交付された書類であって、当該利用請求をする者が本人であることを確認するに足りるもの
二 前号に掲げる書類をやむを得ない理由により提示し、又は提出することができない場合にあっては、当該利用請求をする者が本人であることを確認するため公文書室が適当と認める書類
2 第10条第3項第2号又は第3号に定める方法により利用請求をする場合には、当該利用請求をする者は、前項の規定にかかわらず、同項第1号及び第2号に掲げる書類のいずれかを複写機により複写したもの及びその者の住民票の写し又はその他のその者が当該複写したものに記載された本人であることを示すものとして公文書室が適当と認める書類(利用請求をする日前30日以内に作成されたものに限る。)を公文書室に提出すれば足りる。
(第三者に対する意見提出機会の付与等)
第14条 公文書室は、利用請求に係る特定歴史公文書等に国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び利用請求者以外の者(以下この条において「第三者」という。)に関する情報が記録されている場合には、当該特定歴史公文書等を利用させるか否かについての決定をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、次に掲げる事項を通知して、法第18条第1項の規定に基づく意見書を提出する機会を与えることができる。
一 利用請求に係る特定歴史公文書等の名称
二 利用請求の年月日
三 利用請求に係る特定歴史公文書等に記録されている当該第三者に関する情報の内容
四 意見書を提出する場合の提出先及び提出期限
2 公文書室は、第三者に関する情報が記録されている特定歴史公文書等の利用をさせようとする場合であって、当該情報が独立行政法人等情報公開法第5条第1号ロ若しくは第2号ただし書に規定する情報に該当すると認めるときは、利用させる旨の決定に先立ち、当該第三者に対し、次の各号に掲げる事項を書面又は電子情報処理組織(公文書室の使用に係る電子計算機と通知等を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用する方法(以下「書面等」という。)により通知して、法第18条第2項の規定に基づく意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
一 利用請求に係る特定歴史公文書等の名称
二 利用請求の年月日
三 利用請求に係る特定歴史公文書等の利用をさせようとする理由
四 利用請求に係る特定歴史公文書等に記録されている当該第三者に関する情報の内容
五 意見書を提出する場合の提出先及び提出期限
(利用決定)
第15条 公文書室は、利用請求があった場合は速やかに、これに係る処分についての決定(以下「利用決定」という。)をしなければならない。ただし、利用制限事由の存否に係る確認作業が必要な場合その他の時間を要する事情がある場合は、利用請求があった日から30日以内に利用決定をするものとする。この場合において、公文書室が第10条第5項の規定により補正を求めたときは、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 利用決定においては、利用請求のあった特定歴史公文書等ごとに、次の各号に掲げる処分のいずれかを決定するものとする。
一 全部の利用を認めること(ただし法第19条ただし書の規定に基づき写しを閲覧させる方法を用いる場合にはその旨を明記すること。次号において同じ。)。
二 一部の利用を認めないこと。
三 全部の利用を認めないこと。
一 本規定を適用する旨及び理由
二 残りの部分について利用決定をする期限
(利用決定の通知)
第16条 公文書室は、利用決定をした場合、当該特定歴史公文書等の利用請求者に対して、次に掲げる事項について記載した通知書(以下「利用決定通知書」という。)により決定の内容を通知しなければならない。
一 利用請求のあった特定歴史公文書等に関する処分の結果
二 利用請求書において請求した利用が認められない場合(法第19条ただし書の規定の適用により原本の閲覧が認められない場合を含む。)はその理由
三 利用の方法
2 利用決定通知書には、利用請求者が利用の方法を申し出るための書類(以下「利用の方法申出書」という。)を添付しなければならない。
3 通知は、閲覧室で行うほか、利用請求者の求めに応じ、次に掲げる方法により行うこともできる。この場合において、第1号の方法において必要な送料は、利用請求者が負担するものとする。
一 利用通知決定書を利用請求者に郵送等する方法
二 情報通信技術を用いて利用決定通知書を利用請求者に送付する方法
(利用の方法)
第17条 特定歴史公文書等の利用は、文書又は図画については閲覧又は写しの交付の方法により、電磁的記録については次の各号に掲げる方法により行う。
一 当該電磁的記録を専用機器により再生又は映写したものの閲覧、視聴又は聴取
二 当該電磁的記録を用紙に出力したものの閲覧又は交付
三 当該電磁的記録を電磁的記録媒体に複写したものの交付
2 前項に規定する電磁的記録の利用の方法は、情報化の進展状況等を勘案して、利用者が利用しやすいものとする。
3 利用の方法は、利用請求者が利用請求書又は利用の方法申出書に利用の方法を記載し、公文書室に提出することにより指定するものとする。
4 利用の方法申出書は、利用決定の通知があった日から30日以内での提出を求めるものとする。ただし、利用請求者において、当該期間内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。
5 利用の方法申出書の提出の方法については、第10条第3項の規定を準用する。
(閲覧の方法等)
第18条 特定歴史公文書等の閲覧は、閲覧室で行うものとする。
2 閲覧室における特定歴史公文書等の利用に関しては、別に定めるところによる。
(写しの交付の方法等)
第19条 特定歴史公文書等の写しの交付は、当該特定歴史公文書等の全部について行うほか、その一部についても行うことができる。この場合において、公文書室は、利用請求者に対し、具体的な範囲の特定を求めるものとする。
一 文書又は図画
イ 用紙に複写したもの(第7条の規定により、及び法第16条第3項の規定に基づく利用のために作成された複製物に限る。)
ロ 撮影したマイクロフィルムを用紙に出力したもの
ハ スキャナ等により読み取ってできた電磁的記録を用紙に出力したもの
ニ スキャナ等により読み取ってできた電磁的記録を光ディスク(日本産業規格X0606及びX6281に適合する直径120ミリメートルの光ディスクの再生装置で再生することが可能なものに限る。)に複写したもの
ホ スキャナ等により読み取ってできた電磁的記録を光ディスク(日本産業規格X6241に適合する直径120ミリメートルの光ディスクの再生装置で再生することが可能なものに限る。)に複写したもの
二 電磁的記録
イ 用紙に出力したもの
ロ 電磁的記録として複写したものを光ディスク(日本産業規格X0606及びX6281に適合する直径120ミリメートルの光ディスクの再生装置で再生することが可能なものに限る。)に複写したもの
ハ 電磁的記録として複写したものを光ディスク(日本産業規格X6241に適合する直径120ミリメートルの光ディスクの再生装置で再生することが可能なものに限る。)に複写したもの
3 公文書室は、利用請求者より、写しの交付を行う範囲、方法及び部数の指定を受けた場合は速やかに別に定める料金表に基づき手数料額を算定し、当該料金を利用請求者に通知するものとする。
4 公文書室は、次条に定める手数料の納付が確認されたのち、速やかに写しの交付を行うものとする。
5 写しの交付は、公文書室において行うほか、利用請求者の求めに応じ、次に掲げる方法により行うこともできる。この場合において、第1号の方法において必要な送料は、利用請求者が負担するものとする。
一 郵便等を用いて利用請求者に送付する方法
二 情報通信技術を用いて利用請求者に送付する方法
(手数料等)
第20条 写しの交付に伴う手数料納入は、次の各号に定めるもののうち、本学が指定する方法によるものとする。
一 本学の指定する場所において直接納入する方法
二 本学の指定する銀行口座へ振り込む方法
2 前項第2号に定める手続に必要な費用は、利用請求者が負担するものとする。
3 公文書室は、料金表を閲覧室に常時備え付けるとともに、インターネットの利用等により公表する。
(審査請求)
第21条 総長は、法第21条第1項の規定に基づく審査請求があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、法第28条第1項に基づく公文書管理委員会(以下「公文書管理委員会」という。)に法第21条第4項に基づく諮問をしなければならない。
一 審査請求が不適法であり、却下する場合
二 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る特定歴史公文書等の全部を利用させることとする場合(当該特定歴史公文書等の利用について反対意見書が提出されている場合を除く。)
2 総長は、前項の諮問をした場合は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
一 審査請求人及び参加人
二 利用請求者(利用請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
三 当該審査請求に係る特定歴史公文書等の利用について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
一 利用させる旨の決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
二 審査請求に係る利用請求に対する処分(利用請求に係る特定歴史公文書等を利用させる旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る特定歴史公文書等を利用させる旨の裁決(第三者である参加人が当該特定歴史公文書等を利用させることに反対の意思を表示している場合に限る。)
4 総長は、公文書管理委員会から第1項の諮問に対する答申を受けた場合は、当該答申を踏まえ、遅滞なく裁決をしなければならない。
第2節 利用の促進
2 公文書室は、特定歴史公文書等のデジタル画像情報をインターネットの利用により公開すること等の方法により、積極的に一般の利用に供するよう努めなければならない。
(展示会の開催等)
第23条 公文書室は、年度ごとに計画を定めた上で、展示会の開催、館内の見学会その他の取組を行い、特定歴史公文書等の利用の促進に努めなければならない。
(特定歴史公文書等の貸出し)
第24条 公文書室は、他の機関から学術研究、社会教育等の公共的目的を有する行事等において利用するために特定歴史公文書等の貸出しの申込みがあった場合、別に定めるところにより、当該特定歴史公文書等を貸し出すことができる。
(原本の特別利用)
第25条 公文書室は、原本の利用を認めるとその保存に支障を生ずるおそれがある特定歴史公文書等について、複製物によっては利用目的を果たすことができない場合等原本による利用が必要と認められる場合は、別に定めるところにより、特に慎重な取扱いを確保した上で、当該原本の利用を希望する者に対し特別に原本を利用に供することができる。
(レファレンス)
第26条 公文書室は、特定歴史公文書等の効果的な利用を確保するため、レファレンスを行うものとする。ただし、鑑定の依頼、文書の解読・翻訳等、公文書室の業務として情報提供することが適当でないと認められる場合はこの限りでない。
2 公文書室は、閲覧室の開室時間中、口頭、電話、書面その他の方法により、レファレンスに係る利用を希望する者の申込みを受け付けることができる。
第3節 移管元部局等の利用
(移管元部局等の利用)
第27条 公文書室は、特定歴史公文書等を移管した本学部局等の長が、法第24条に定める利用の特例の適用を求める場合は、当該利用請求者に対して身分証の提示及び移管文書利用申込書の提出を求める。
第4節 開室日及び開室時間
(公文書室の開室日及び開室時間)
第28条 公文書室は、利用に関する業務を実施するため、次に掲げる日を除き、毎日開室する。
一 土曜日及び日曜日
二 国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日
三 12月29日から翌年1月3日まで
四 その他本学の定める休業日
2 公文書室は、前項の規定にかかわらず、特に必要がある場合には、臨時に開室し又は休室することができる。この場合には、公文書室は、原則として開室又は休室の2週間前までにその旨及び理由を公表しなければならない。
3 公文書室の利用時間は午前10時から午後0時まで及び午後1時から5時までとする。ただし、特に必要がある場合には、臨時に変更することができる。この場合には、公文書室は、事前にその旨及び理由を公表しなければならない。
第4章 廃棄
(特定歴史公文書等の廃棄)
第29条 総長は、特定歴史公文書等として保存している文書について、劣化が極限まで進展して判読も修復も不可能で利用できなくなり、歴史資料として重要でなくなったと認める場合には、内閣総理大臣に協議し、その同意を得て、当該特定歴史公文書等を廃棄することができる。
2 公文書室は、前項の規定に基づき特定歴史公文書等の廃棄を行った場合には、廃棄に関する記録を作成し、公表するものとする。
第5章 研修
(研修の実施)
第30条 公文書室は、その職員に対し、歴史公文書等を適切に保存し利用に供するために必要な専門的知識及び技能を習得させ、並びに向上させるために必要な研修の機会を与えるものとする。
2 公文書室は、その職員以外の職員対し、歴史公文書等の適切な保存及び移管を確保するために必要な知識及び技能を習得させ、並びに向上させるために必要な研修の機会を与えるものとする。
3 公文書室は、前二項の研修を自ら実施することができる。この場合において、公文書室は研修の必要性を把握し、その結果に基づいて研修の計画を立てるものとする。
第6章 雑則
(保存及び利用の状況の報告)
第31条 総長は、特定歴史公文書等の保存及び利用の状況について、毎年度、内閣総理大臣に報告しなければならない。
2 総長は、前項に規定する報告のため、必要に応じて調査を実施するものとする。
(紛失等への対応)
第32条 総長は、特定歴史公文書等の紛失、誤廃棄又は目録の重大な誤りが明らかとなった場合は、その旨を直ちに内閣総理大臣に報告しなければならない。
2 前項に規定する場合において、総長は、速やかに被害の拡大防止等のために必要な措置を講ずるとともに、その講じた措置等について、内閣総理大臣に報告しなければならない。
(利用等要項の備付等)
第33条 公文書室は、この要項について、閲覧室に常時備え付けるほか、インターネットの利用等により公表するものとする。
(雑則)
第34条 この要項に定めるもののほか、この要項を実施するために必要な事項は、別に定める。
附則
この要項は、平成23年5月31日から施行し、平成23年4月1日から適用する。
附則(平成24年6月29日改正)
この要項は、平成24年7月9日から施行する。
附則(平成24年9月25日改正)
この要項は、平成24年10月1日から施行する。
附則(平成24年11月22日改正)
この要項は、平成24年11月22日から施行し、平成24年5月1日から適用する。
附則(平成28年3月22日改正)
この要項は、平成28年4月1日から施行する。
附則(平成30年9月14日改正)
この要項は、平成30年10月1日から施行する。
附則(令和元年6月24日改正)
この要項は、令和元年7月1日から施行する。
附則(令和2年12月23日改正)
この要項は、令和3年1月1日から施行する。
附則(令和3年7月27日改正)
この要項は、令和3年7月27日から施行する。
附則(令和4年3月25日改正)
この要項は、令和4年4月1日から施行する。