○国立大学法人東北大学における公益通報者の保護に関する規程

平成20年12月4日

規第153号

国立大学法人東北大学における公益通報者の保護に関する規程

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 管理体制(第3条―第5条)

第3章 公益通報の処理(第6条―第13条)

第4章 公益通報者の保護等(第14条―第18条)

第5章 雑則(第19条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この規程は、国立大学法人東北大学(以下「本学」という。)における公益通報の適切な処理について必要な事項を定めることにより、公益通報者の保護及び法令(公益通報者保護法(平成16年法律第122号。以下「法」という。)別表に掲げる法律及びこれに基づく命令をいう。)の規定の遵守を図り、もって本学における業務の公平性及び適法性を確保し、並びに社会的信頼を維持することを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において「公益通報」とは、本学の役員、職員(労働者派遣契約等に基づき本学の業務に従事する者を含む。以下同じ。)又は当該通報の日前1年以内に職員であった者が、不正の目的ではなく、本学又は本学の業務に従事する場合における役員又は職員について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、第6条第1項に定める通報窓口に通報することをいう。

2 この規程において「公益通報者」とは、公益通報を行った者をいう。

3 この規程において「通報対象事実」とは、法第2条第3項に定める通報対象事実をいう。

第2章 管理体制

(総括責任者)

第3条 本学に、本学における公益通報に係る業務を管理し、及び総括させるため、総括責任者を置く。

2 総括責任者は、総長が指名する理事又は副学長をもって充てる。

(公益通報対応業務従事者)

第4条 本学に、本学における公益通報の受付等並びに通報対象事実の調査及びその是正に必要な措置をとる業務に従事させるため、公益通報対応業務従事者(以下「業務従事者」という。)を置く。

2 前項に規定する業務従事者は、次の各号に掲げる者とする。

 総括責任者

 総務企画部の職員のうちから総括責任者が指名する者

 その他総括責任者が必要と認めた者

(教育及び周知)

第5条 総括責任者は、役員及び職員(以下「役職員」という。)に対し、法及び本学における公益通報に係る体制について教育及び周知を行うものとする。

2 前項に定めるもののほか、総括責任者は、業務従事者に対し、公益通報の適切な処理のための教育を行うものとする。

第3章 公益通報の処理

(通報窓口)

第6条 本学における公益通報に係る受付等に関する事務を処理させるため、総務企画部に通報窓口を置く。

2 前項の通報窓口に担当者を置き、第4条第2項第2号に定める業務従事者のうちから総括責任者が指名する者をもって充てる。

(不正目的の通報の禁止)

第7条 役職員及び公益通報を行おうとする日前1年以内に職員であった者は、不正の利益を図る目的、他人に損害を加える目的その他不正の目的により、通報を行ってはならない。

(通報の方法)

第8条 公益通報は、氏名、連絡先及び通報対象事実を明らかにした書面により通報窓口に対し行った場合に限り、これを受け付けるものとする。

2 前項の規定にかかわらず、氏名及び連絡先を明らかにしないで行われた公益通報であって、当該通報の内容に相当の理由又は根拠があるときは、これを受け付けることがある。

(通報の受付)

第9条 通報窓口は、公益通報を受け付けたときは、その旨を速やかに総括責任者に報告する。

2 総括責任者は、前項の報告があったときは、当該通報における内容が通報対象事実に該当するか否かについて審査を行わせるため、受付審査会を置く。

3 総括責任者は、前項の審査の結果に基づき、通報対象事実に該当する場合にあっては受理、通報対象事実に該当しない場合にあっては不受理として、当該公益通報者に対し通知を行うものとする。

(調査の実施)

第10条 総括責任者は、前条第2項の審査の結果、通報対象事実に該当することが確認された公益通報について事実関係等の調査を行うものとする。この場合において、総括責任者は、調査を開始する前に総長に報告するものとする。

2 総括責任者は、前項の調査を行わせるため、調査委員会を置く。ただし、調査の対象となる事案を所掌する委員会等が存する場合には、当該委員会等に対し、調査を委ねるものとする。

3 総括責任者は、第1項に定める調査において、当該公益通報に係る被通報者に対し、意見を述べる機会を与えなければならない。

(協力義務)

第11条 本学の役職員は、公益通報に係る事実関係の調査に際し、必要な協力を求められたときは、正当な理由なくこれを拒否することができない。

(調査結果の通知)

第12条 総括責任者は、調査委員会における調査の結果(第10条第2項ただし書の規定により他の委員会等に調査を委ねた場合にあっては、当該委員会等における調査の結果をいう。以下「調査結果」という。)について、速やかに当該公益通報者に対し通知を行うものとする。

2 前項に定めるもののほか、総括責任者は、当該公益通報者に対する通知の前に、調査結果を総長に報告するものとする。

3 前二項に定めるもののほか、総括責任者は、調査結果について、当該被通報者に対し通知を行うものとする。

(改善等の措置)

第13条 総長は、前条第2項に定める報告により明らかとなった通報対象事実に関し、被通報者に対し改善等の措置を講ずるよう要請し、又は命ずるものとする。

2 被通報者は、前項の要請又は命令を受け、改善等の措置を講じるとともに、遅滞なく当該改善等の措置の内容について総長に報告するものとする。

3 総長は、必要に応じ、調査結果及び前項の改善等の措置の内容について公表し、又は関係機関等に対し報告を行うものとする。

4 総括責任者は、当該公益通報者に対し、第2項に定めるところにより総長に報告のあった改善等の措置の内容について通知するものとする。

5 総括責任者は、通報窓口に寄せられた公益通報に関する運用実績の概要について、適正な業務の遂行等に支障がない範囲において役職員に開示するものとする。

第4章 公益通報者の保護等

(公益通報者の保護)

第14条 役職員は、公益通報を行ったことを理由として、当該公益通報者に対し解雇(労働者派遣契約等に基づき本学の業務に従事する者にあっては、当該契約の解除)その他の不利益な扱い(以下「不利益な扱い等」という。)を行ってはならない。

2 公益通報者は、不利益な扱い等を受けたと思料されるときは、適切な措置を講ずるよう総括責任者に申し立てることができる。

(被通報者への措置)

第15条 総長は、被通報者について、調査結果に基づき通報対象事実が存しないことが明らかになったにもかかわらず、何らかの不利益が生じた場合には、その回復のために必要な措置を講ずるものとする。

(事後措置)

第16条 総括責任者は、本学における公益通報の適正かつ効果的な体制の確保に資するため、通報対象事実に対する改善等の措置が機能しているかどうか、公益通報を行ったことを理由とした不利益な扱い等が行われていないか等を継続的に確認するとともに、必要に応じ対策を講ずるものとする。

(秘密の保持)

第17条 公益通報の処理に従事する者又は従事していた者は、職務上知り得た一切の情報に係る秘密を漏らしてはならない。

(利益相反関係の排除)

第18条 公益通報の処理に従事する者は、自らが直接関係する事案の処理に関与してはならない。

第5章 雑則

(雑則)

第19条 この規程に定めるもののほか、公益通報の適切な処理に関し必要な事項は、別に定める。

この規程は、平成20年12月4日から施行する。

(平成23年10月11日規第91号改正)

この規程は、平成23年10月11日から施行し、改正後の第4条の規定は、平成23年10月1日から適用する。

(平成25年4月23日規第65号改正)

この規程は、平成25年4月23日から施行し、改正後の第4条の規定は、平成25年4月1日から適用する。

(平成26年4月22日規第81号改正)

この規程は、平成26年4月22日から施行し、改正後の第4条の規定は、平成26年4月1日から適用する。

(令和4年12月27日規第116号改正)

この規程は、令和4年12月27日から施行する。

国立大学法人東北大学における公益通報者の保護に関する規程

平成20年12月4日 規第153号

(令和4年12月27日施行)