蔵の中に流れ込んだ土砂を掻き出す様子
この度は、ご寄附をいただきまことにありがとうございました。皆様からいただいた奨励金は、2019年10月に発災した台風19号で被害を受けた宮城県石巻市での災害ボランティア活動に使わせていただきました。
災害の発生後、通常1週間程度で安全確認・準備等が済んだ自治体から順に災害ボランティアセンターが立ち上がり、住居内に堆積した泥や浸水した家具の運び出しを行うボランティアの受付が始まります。石巻市も2019年10月15日に災害ボランティアセンターが設置され、ボランティアの受付が始まりましたが、テレビ・新聞などでの報道が少なかったため、当初、ボランティアの数が少ない状況でした。
私たち東北大学SCRUMは東日本大震災の復興支援ボランティアを宮城・岩手・福島の被災三県で現在も継続して行っており、特に宮城県で活動対象とするチームは石巻市に通っていることから、今回の災害ボランティアセンター設置やボランティアの担い手の枯渇を受けて石巻市で活動に向け動き出しました。
しかしながら必要物品の準備や交通費の捻出などの支出が課題となりました。通常は各所からいただいている助成金でやり繰りするところですが、助成金申請時の使用目的と異なってしまうことや通年スケジュールとの関係もあり目処がつきませんでした。
そこで皆様よりいただいた「東北大学基金課外活動奨励賞」を使わせていただくこととなりました。具体的には、主にレンタカー・ガソリン代等の交通費と雑巾や防塵マスク等の物品の購入に充てました。
派遣活動は2019年10月20日(日)に実施しました。当日は8時に東北大学川内キャンパスを出発し、10時から16時頃まで災害ボランティア活動を行いました。水に浸かったタンスやカーペットを運び出したり、用水路に流れ込んだ土砂の掻き出したりと災害ボランティアらしい作業をしました。活動が終わると「手伝ってくれてありがとう。若い人が来てよかった。」と声をかけていただくことができました。
この活動を通して、被災直後の現地の大変さをじかに感じることができました。特に水を含んだカーペットの重さや埃と泥水の混じった臭いなど、報道では感じることのできない部分が多くあることを実感しました。また、若い学生として発災直後に行くことの大切さも併せて実感しました。
皆様より頂いた奨励金が無ければ、発災1週間という早期に災害ボランティア活動を行うことは出来ませんでした。深く御礼申し上げます。
これからも学生らしく、地域を大切に、活動して行く所存です。東北大学のボランティア活動、ひいては課外活動の発展に貢献してまいります。